1900年1月25日付 琉球新報記事 画像

海外交易調査会(続)

将来新たに輸出入の見込ある貨物

輸入の部

一 鍋類 一棕櫚 一陶磁器 一竹 一漆類 一金銀箱 一紅花及松燕脂 一藤 一紙類 一真綿 一生糸 一菜種子油 一豆油 一綿 一木綿布類 一繰綿 一笋糸 一苧麻 一藤細工類 一海月 一桔餅 一広東錫 一三味線糸 一竹細工物類 一鼈甲

輸出の部

一昆布 一筋寒天 一乾鮑 一板良貝 一鰹節 一塩鱶 一明骨 一魚煙 一鯨堀々 一海人草 一ヒハツ 一牛皮 一食塩 一白黒胡麻 一石炭 一牛油 一牛筋 一豆皮蝋 一泥藍 一茯苓 一百田紙 一梅ノ露髪附 一紀州ネル類 一塩魚類 一芋葛

右に掲げたる輸入物中本県にて使用するものあり又一度輸入して他府県へ輸出するものあり又輸出物品中本県にて生産するものあり又他府県より輸入して本県より輸出するものあり。左に大略価額用途及ひ産地等を掲ぐ。

輸入の部

一 鍋類

支那製鍋は甚だ強固にしてジヤンク船にて航行するの際食物を煮るに液体を用ひざるも破砕する事なし故に本県にて用ひる砂糖鍋等に之を用ゆれば最も適當なるべし。其価額は普通本県製は一円二三十銭なれども支那製は六七十銭多く福州にて製す。

一 棕櫚

福州には棕櫚多く其価額甚だ低廉なりネコブク縄等を造る本県に於ても其用途広きを以て後来輸入ある見込なり。本県価額は一斤十五六銭なり。