1900年9月7日付 琉球新報記事 画像

清国貿易談(前承)(黒川氏)

那覇開港以来清国より那覇港へ直輸入貨物の数量及其価額を挙ぐれば左の如し。

那覇開港以来清国より那覇港へ直輸入貨物

品目

数量

価額

七一四一斤

一六三一円一九五厘

六一五本

七九円一四〇厘

刻莨

一三斤

一円二八〇厘

海月

二七八斤

六円六九〇厘

乾筍

二一三斤

七円二〇〇厘

銅鑼

二六 

三一円九二〇厘

線香

三一六〇把

五五円五三六厘

○花

一五〇斤

六円〇〇〇厘

紅○

三〇〇斤

四〇円五〇〇厘

一二斤

一〇円三六八厘

蚊帳

七張

二八円〇〇〇厘

画幅

一〇〇 

六円〇〇〇厘

皮椅子

二脚

〇円八〇〇厘

竹椅子

四八脚

七円九五〇厘

陶器

一〇六三個

四〇円三七〇厘

真鍮香炉

三個

三円〇〇〇厘

製薬

三包

三円一八〇厘

漆器

四八個

三円一六〇厘

旅櫃

二 

三円五〇〇厘

一九六五円七八九厘

右は福州より台湾基隆港に輸入したるものなるも税関法二十九条の回漕にして即ち輸入未手数の貨物を沿海航舩に積載したるものにして那覇港着の上夫々相當の手数を遂げ始めて内国貨物となりたるものなりと云へば是れ則ち二ケ年五万円の輸出入価額内に算入すべきものと知るべし。此回漕者は比嘉次郎氏にして同氏は福州よりジヤンク船に積載して一応基隆へ輸入し夫れより沿海航船に積載して那覇港に回漕したるものなりと聞く。尤も此内には琉球形浦崎舩より直輸入したるものも幾分ありと云ふ。
(完結)